2014年 10月 08日
無から空 |
毎年、春と秋に必ず訪れる北の大地のとある河川
嘗てダブルハンドを振るようになり初めて訪れた地
商売的に情報を売られることもなく
いつ来ても変化のないその河川
人々は大らかに
当時、駆け出しの自分を清々しく受け入れてくれた
町に惚れ
人々に惚れ
川に惚れ
釣果に拘ることよりも
自分と向かい合うことを知り
今では、僕にとってホームと言ってもいいほど
この場所に通い続け
育ててもらったと言っても過言ではないほどの場所になった
投げて 投げて 投げまくれ
釣って 釣って 釣りまくれ
この地の我が師のくれたこの言葉
釣りならば
投 調 流 命
などと考えられても
その裏には
釣りを通じて、その環境に向かい合う姿勢
気持ち
そして、何よりも
「楽しかった」と思える一日の大事さ
数えたらキリがないほどのことを学んだ気がしている
自然への人々の配慮
川の状況が悪化し
農村地への無断駐車問題、フィールドにはショップのシールがついたゴミ
場所の集団的占拠
入水に関しての争いなど
様々なことが起こる
人を差別してはいけない
しかし
人に人としての自然への接し方
川をみんなで大事にしていく気持ち
二次的に起こることへの配慮
他との争いや醜い商売的ヒエラルキーの構成
そんなものに
何の意味があるのか
それがしたいのなら
自然を相手にしない都会の経済戦争にでも出てくることだ
もっともそこで勝負できるのならではあるが
天は人の上に人を作らず
当たり前のことを当たり前に判断できる人であること
僕は心底、本当にそれ以上大事なことはないと思っている
後世に残したいのなら
しっかりとしたものを残す
素晴らしいフライフィッシングという文化を
本気で残したいのならば
本当の素晴らしさを後世にしっかり残すべき
人は素直
醜いところには醜いものが残り
心地よい場所には心地よいものが残る
今必要なことは
楽しみを伝えてあげること
どれがいいのだの
どうしたらいいのだのよりも
もっともっと大事なこと
そんなことは、アングラーが決めること
こちらがこうだと決めることではない
ここがいい という評判で行動し
その川への思いも無く 川に立つ
漁がしたいのか
釣りを楽しみたいのか
マーケティングなのか
戦略無き戦略なのか
根本を考えてみたらわかるはず
魚は大きさに関係なく
どんな魚種でも
我々釣り人の友達
魚に敬意を持って接し
偏った気持ちでなく
物事を冷静に内面から感じる
無を感じ
空となる
全ては変化し、刻々と移り変わる
流だけではなく、環境も状況も
それは止めることはできない
決まりごとではなく、移り変わる流に糸を垂れて
流になるがごとく糸を流してみる
まるで自分自身が流れていくように糸が水中に刺さり
ドスンとも表現できる、怪物からのコンタクト
この旅で微笑んでくれた三本のロクマル
限られた時間の中で
信じて 投げて投げて投げまくり
釣って釣って釣りまくる
それと同時に
ふっとなんだか違う感覚になる
心の通う仲間と
笑顔の溢れる場所で集い
命のやり取りを魚としながら
その一日に感謝する
まだまだ未熟な自分も
そんな場所で、いつまでも糸が垂れていたいと思う
釣りのやり方ひとつとっても
こう釣るんだ
なんてことよりも
個々が、こうして釣りたい
こんなことを試してみたい
そんな工夫ができるようにと、触れ合う人にも感じてもらえるように
固定的な考えではなく、変化し、移り変わる流のようなものを
感じていけたら幸せだろう
無から空へ
なんだかほんの少し、そんな感覚になれた遠征であった
この釣行を共にできた仲間
そしていつまでも穢れなく
変わらないこの川と魚達に
心から感謝
最後に動画を残します
by fourseasonss
| 2014-10-08 00:30
| 北の大地