2014年 05月 08日
シーズン1 |
5月の本流
まだ雪代の残る本流で
静かに、僕のシーズンははじまった
心の通う仲間との釣行は
どんな結果でも楽しいものだ。
シーズンとしては早い5月
事前の情報では、相当魚は口を使ってくれない
でも、確実に魚はいる
そんな気難しい魚の口をいかに使わせることができるのか
ものすごく興味があり、どうしても試してみたい
そんな思いでシーズンオフ中に
思い思いのフライをタイイングしてきた
外気温度は例年に比べ温かいのか
朝夕以外は心地よい
Simms G4Zの下に重ねるGuide fleece pantも暑く感じる日さえあった
ロッドはTeam Scott Howell Crew TAK signature #8にSAスカジットエクストリームの組み合わせ。これに各種シンクレートのティップを組み合わせて、各所をラン&ガンしていく。
仲間は、この道の超エキスパート。もはやその釣行スタイル、釣果は、「見ればわかる」本物。
どんなセレクティブな状況でも、確実に魚の付場を把握して、魚を出してしまう釣行スタイルは、うまいとか、そういう次元の話ではない。
とにかく水に浸かり続けた人にしかわからない「感覚」は、釣り人という姿よりも、熊を狩る「マタギ」に近いといった方がしっくりくるかもしれない。
彼にとって釣りは「日課」
趣味で釣りをするというよりも、毎日の日課として川に立つ。
そんな彼の後ろ姿は、見るだけでも価値があると感じる。
親友であるスコットハウエルそして各国のプロアングラーにも共通する「言葉以上」の実績と経験。
それ以上でもそれ以下でもない。
水温は恵まれた天候のおかげか、そこまで低下している感じではない。
遠征前に無理してやっつけた連日の仕事のおかげで
体は完全になまっている。
そんな期間の決められた中で
なんとか結果に近づけるように最善の努力を試みる
重い流れの中に差し込むように意識して投じたスカジットラインから
心地よい魚からの反応
かなりタイトにねじ込んだ岩場から魚を出すことが出来た。
移動を重ね、なまった体の自分にとってはかなりハードな移動を重ね
夜には疲れた足はつってしまって激痛の中起床。
CWXをアンダーに着込み、無理やり足を前に進める
今後は体つくりも真剣に課題になるな
なんて毎回思いながら、現実に戻れば、日々の激務に耐えて
遠征を迎える繰り返し
全く進歩ないな
なんて自問自答
想定する通りに、釣りも普段の生活もうまくなんていかない
だから楽しい
そんな余裕を感じるようになったのも
ここ最近かもしれない
答えがわからないから楽しい
フライもシステムも全ての答えがわからないから
探りたくなる
自分も確かに各河川の情報から
およそのシステムなどをヒントとして聞いたりすることはよくある
仲間はこう問いかける
自分なりに工夫して、どうしてこういうシステムなのか
どうしてこういうフライなのか
そういうことを考えていったらもっと進化する
その通り
工夫するから楽しい
考えるから面白い
そんなことを思いながら
全く普段使わないシステムで
ブラウンを出した時は快感だった
3日間のショート遠征ではあったが
毎日魚を見ることができた
彼の後姿に多くを学ぶ
「我以外 皆 師」
自分の駄目なところがたくさん見えて
もっともっと楽しくなる
これだから釣りはやめられない
かなりシビアな状況の中からでも
彼は確実に魚を出していく
ポイントの良し悪しでも
システムの違いでも
フライでもない
そんなことよりもっともっと大事なこと
キャスティング、流し方
数えたらキリがない
トータルで組み立てる大事さ
本当に大事なことだと思う
言葉で何を語ろうが
人のノウハウをいくら理論武装しようが
結果となって答えが出る
本流の釣り
ストレートに言えば
ラッキーショットで結果を出せるほど
国内の鱒釣りは甘くはない
永年、海外での釣りは永住先で
随分とやってきた
しかし
スチールにもない
キングにもない
独特な難しさが
国内の釣りには感じる
絶対的な魚の数も
釣り人の人口も
圧倒的に多い
ましてや相手は遡上魚ではない
これを攻略する深み
誰も釣れない中から魚を出す醍醐味
特にダブルハンドの流す釣りは
自然繁殖を繰り返すワイルドな鱒が相手なら
一日で一本の結果を出すことも難しいと言われる
あえて不利になるシステムを組み
それでも魚を狙ってみる
何回も何回も失敗を重ね
考えて考えて魚とのコンタクトを生み出す
難しければ難しいほど
その深みに味わいを感じる
良く焙煎された珈琲のような
深いコクと味わい
それこそ今の僕にとっては
本当の楽しみなのかもしれない
本流での鱒釣り
今年はここからシーズンイン
by fourseasonss
| 2014-05-08 23:28
| 本流釣行